私は、食品業界に限定せず、少しでも興味をもった業界・企業に足を運び、幅広く就職活動を行いました。しかし、様々な企業のセミナーに参加をしても、「この会社で働きたい」と強く思える会社がありませんでした。そのような中で、日本ハム食品の会社説明会に参加したところ、ニッポンハムグループが豚や鶏の生産肥育から製品の営業・販売までを行う「バーティカルインテグレーションシステム」を強みとしていることを知り、興味を抱きました。さらに、日本ハム食品はニッポンハムグループでも商品開発・製造部門のみを担っている会社として、特に製造部門は新しいものを作り出す苦労も大きいが、課題を解決して成果を出すことで感じる達成感もまた大きいという話を聞きました。それまでは、社会人になることに対して不安ばかりでしたが、その話を聞いて初めて期待感を覚えました。また、その説明会にはベテラン社員と若手社員がおり、そのユーモアを感じるやり取りに、「この会社面白そう!」と思ったのが、日本ハム食品を志望したきっかけです。
現在、私は「冷食製造課」という、主に業務用のトンカツを製造する部署に所属しています。業務用のトンカツとは、例えばスーパーマーケットの惣菜コーナーにある揚げたてのトンカツや、とあるカフェチェーンのカツサンドに挟まっているトンカツなどです。日本ハム食品では、原料肉にパン粉をつけて包装し、お客様の店舗に出荷しています。
その製造工程の中でも、原料処理工程の管理を担当しています。原料処理とは、まず(1)原料となる肉の骨や余分な脂身等を除去した後、(2)下味をつけるために様々な調味料が配合された「調味液」に原料肉を漬け込んでから、(3)凍結をしており、その全体管理を任されています。日本ハム食品では、様々な品種・ブランドの原料肉を扱っており、それぞれに特徴があります。そして、常に安定した品質の商品をお客様にお届けするには、日々の細かな作業を徹底する「管理」が必要不可欠です。また、下味をつける漬け込み工程でも、原料肉の特徴や温度によって味のつき方が変わるため、日々の管理が欠かせません。お客様に安定した商品を提供するために、また、常に高い品質を保ち続けるために、小さな変化を敏感に対応することが何より重要な仕事です。
製造の現場では、「ひと・もの・機械」のどれが欠けても商品製造は成り立ちません。製造部門は原料のような「もの」を使って商品をつくる仕事と思われがちですが、その他にも多くの仕事があります。その一つが「ひと」に対しての仕事です。製造現場での仕事は、多くの従業員によって支えられています。その方々との綿密なコミュニケーションをとることは、安全衛生への配慮はもちろん、良品製造や生産性向上を目的とした改善活動を実施するなど、より良い商品を作る上で欠かすことができません。
また、もう一つは「機械」に対しての仕事です。製造する機械が滞りなく稼働するためには、日々のメンテナンスや、僅かでも通常と違う動きがあったときの素早い対応が求められます。さらに、近年、最新技術が革新的な進歩を遂げていますが、それらの製造現場への適性の検討を任されており、現在の重要課題として取り組んでいます。
「ひと・もの・機械」それぞれへの関わり方・知識・経験をより深め、製造・商品開発・技術管理・品質管理など様々な部署とかかわり、どのような局面でも活躍できる人として成長したい、それが私の今の目標です!
どんなことにも前向きにチャレンジを!
就職活動において何より大切なことは、自分の目で確かめることです!
興味のない事柄だと思っていても、実際に見てみないと実際にはどうなのかなかなか分かりません。自分で足を運んで触れてみたときに、少しでも興味を惹かれたら、さらに一歩踏み込んでみてください。普段の生活では知りえない情報・非日常体験が、そこにはたくさん眠っているはずです!直接行くことが出来なければ、本を読んだり、様々な媒体を利用しても良いでしょう。
「就職活動は大変そうだし、あまり気が進まないな…」と、多くの人が一度は思うはずです。でも、ネガティブな気持ちで挑むよりも、せっかくならライトでポップな気持ちで取り組んだほうが、今後の自分にとってプラスになることばかりです。「挫折」や「成長」はこの先の人生でもきっと繰り返し訪れます。その意味で、就職活動は「人生の縮図」ともいえるでしょう。壁にぶつかったとしてもめげずに、前向きに頑張ってください!